雑誌「ためしてガッテン2007 Vol.18 秋号」に栗をメロン並みに甘くする方法がのっていましたので、要点をまとめてみました。
栗のすばらしいところ
- ビタミンCはグレープフルーツとほぼ同量!
- カリウムはバナナ以上!
- 食物繊維はさつまいも以上!
という感じに意外に栄養たっぷりの食材なんですね。
かんたんに皮をむく方法
栗を食べるときに面倒だと思ってしまう皮むきも、以下の方法だととても楽になると思います。
- 圧力鍋に栗を入れる。
- 栗がかぶるくらいまで、水を入れる。
- 強火にかけて、圧力鍋のつまみが回りだしたら、火を調整して、さらに10分ほど加熱する。
- 栗がさわれる程度の熱さになったら手早く皮をむく。
なぜかんたんに皮がむけるかというと、圧力鍋で一気に加圧、減圧することで、栗の実と渋皮の間の空気が膨張し、すき間ができるため、渋皮がはがれやすく、鬼皮ごと簡単にむけるそうです。
3ステップでメロン並みの甘さ!
そしていよいよ本題の栗を甘くする方法ですが、以下の3ステップでおいしい栗が楽しめます。
1.甘い栗の選別
選別するには、濃度3%の塩水に栗を入れます。
そして、沈んだものが甘い栗です。
浮くか沈むかの違いは、栗に含まれるでんぷんの量にあります。
でんぷんはアミラーゼという酵素によって糖に変わるため、
「でんぷんが多い」=「甘い」
といえるそうです。
2.冷蔵庫で保管
冷蔵庫のチルド室で数日保存するといいようです。
0℃前後で保存すると、栗の糖分は、3日で2倍、30日で約4倍に増えるそうです。
これは、栗が冬の間に、糖を作るために必要なアミラーゼを増やし、春の発芽に備える性質を利用したものです。
冷蔵庫によって、栗に冬だと勘違いさせて、大量のアミラーゼを作らせ、このアミラーゼがでんぷんを糖に変えるため、どんどん甘くなっていきます。
3.土鍋でじっくり加熱
- 土鍋に蒸し皿を敷き、水(栗1kgに対して水1リットル)を入れる。
- 加熱して土鍋から湯気がでてきたら、栗を入れる。
- ふたをして1分加熱したら火を止め、10分蒸らす。
栗に含まれるでんぷんを糖に変えるために必要な酵素アミラーゼは、40~70℃の温度帯で活性化されます。
熱が伝わりにくい土鍋で調理することで、この甘くなる温度帯(40~70℃)をゆっくり時間をかけて通過するために、アミラーゼが活性化し、より糖度がアップします。
※大量の水でゆでると栗の糖分が水に溶けてしまうので蒸しています。したがって「かんたんに皮をむく方法」は糖分が溶け出してしまうデメリットがあります。
おまけ:渋皮ごといためて、香ばしいパリパリな栗を楽しむ方法
- 熱湯で栗を2分ほどゆでる。
- フライパンに油をひいて、渋皮の色が変わるまでいためる。
油はねを防ぐために、炒める前に渋皮に包丁で切り込みを入れるのがポイントのようです。
渋皮には、抗酸化作用を持つポリフェノールが含まれるので、健康効果にも期待ができます。
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